2009/12/06

納得

以前、私は小児喘息を患っていました。
幼い頃には夜中に病院に運ばれたりとか、息が止まりかけたりとかあったそうです。

そんな私。
小学生の頃に引っ越しし、かかりつけの病院から離れたところに住むことになりました。
ところが引っ越し先で喘息の発作が起きて、私は母に連れられて引っ越し前のかかりつけの医師のところに行きました。


今でも覚えています。
黄色い薬剤の入った太い血管注射。
淡い黄色が、当時の私の目にはジュースのように見えました。


主治医が母に。

「お母さん……この薬は、本当はそんなに簡単に処方しないものなんですよ」
「本当にいいんですね?」

母は。
「構いませんから」

意味判りますか? これ。
この主治医は私にとても優しく、いつも私に色んなことを教えてくれていました。
鼻のかみ方を教えてくれたのは、この主治医です。

そうです。
その薬はあまりにも強いため、通常は処方しない。
下手をすると。
子供に負担が掛かりすぎて。
死んでしまうからです。

それを母は「構いません」と……。


なーんだ、最初っから私のこと殺そうとしてたんじゃーん!(笑)
そっか、邪魔だったかー! うざかったかー!(笑)
いやもう、納得したわ。
何でこのシーンを強烈に覚えてるのかと思ってたんだよねー!(笑)
あーはっはっはっは!!!!!!!!!!!!!



そして私はたびたび喘息を起こしつつ、中学生になります。
その次に引っ越しをした時にはもう、私は近所の内科に行くようになりました。
新たにかかりつけとなったその内科では、喘息の発作を止める薬として、吸入器を処方しました。

薬の説明はありませんでした。
親は私に、喘息の発作が起きたらとにかくこれを使えと。


その薬。
心臓に負担が掛かるから、使用には十分に気をつける必要のあるものでした。
ですが私は親に言われた通り、発作が起きるたびにすぐにそれを用いていたのです。

ちょっと待ちなさい。
その薬は、心臓に負担が掛かるから、そんなに頻繁に使っては駄目よ。危ないから。
そう、私に教えてくれたのは学校の保健室の先生でした。

保健室の先生に教えてもらってから、私はその薬を出来るだけ使わないようになりました。

高校の頃。
私は別の病院に行くようになり、アレルギーの検査なるものを受け、ある薬を処方されました。
まだ喘息が治っていなかったのです。
そして病院で処方された薬を飲むと、ある決まった時間に必ず脈拍が上がり、動悸が激しくなるのです。

さすがにおかしいと感じた私は親に言いました。
ですが、親は「ふーん」と。

幾らなんでも変だ、と感じた私は、学校の保健室の先生に相談しました。
ちょっと待ちなさい。それはおかしい。
一度、処方した病院の先生に、薬の作用をききなさい。


私は保健室の先生に教えてもらった通り、病院で薬のことを聞きました。
医者は嫌そうな顔をしつつ、「あー、そういう薬なんですよー」って。

この瞬間、私は二度と医者は信用しない、と思いました。
(今は違いますよ(笑) 私の医者の引きが悪かっただけですから、これ)


そして私は。
あの家を出ることになった途端。
喘息が治まったのです。


いやもう、納得! 判った!
そうね! 最初からあんた方は私のことを要らないと!

そうだよね、小学生の頃からしきりに「おまえは橋の下じゃけえのう」と楽しそうに言ってたもんね!


もう、ホントによーく判りました。