2010/01/20

ある日、相続が発生した。48

続きです。
DQN弁護士にぶち切れた私は、本当は明日以降にしようと、ドキドキしていた不動産屋への電話をし始めました。
こうなりゃやけじゃ。
束でかかってこい、DQNめ!

……とか思ったら、あら不思議。
電話した不動産屋さんの受付嬢は、それはそれは真っ当な方でした。
社長が不在なので、と丁寧に詫びられ、こちらからまた後で電話することに。

一時間後、との約束だったので、その間に遅めの昼食を摂りながら、DQN弁護士を罵倒。
だってね、あり得ないDQNだったんですよ、ほんとに!
私が現場で温い笑みを浮かべて、完全スルーするほどに!
だって法律知らないんですよ!? 銀行法とか! 守秘義務とか! 個人情報の漏洩とか!
何でそんな人が弁護士やってるんですか! 意味わかんない!

……などと、愚痴を垂れまくり、ガツガツと歩いて帰り始めました。
電話を探しながら歩き、ようやく人のいない電話ボックスを見つけて、不動産屋に再チャレンジ。

この不動産屋は、実は問題の土地のガレージについてた看板に書かれていたところでした。
これを調べてくれたのは、私の親友です。

親友のカードは強かった。
電話に出たのは社長さんでした。
声の調子がもう違う。商売人の声。
そう。
不動産屋は、親友のカードだけは、DQNではなかったのです!

そして実はガレージは別の方の所有地で、その隣のボロアパートの建ってるトコのみが、問題の土地だと判明しました。
地の不動産屋さんで、「あー、平井汀子さんのところですね」とすぐに返答がありました。
そしてこの辺りの土地は難しいのだと。
手放したい、という意向を伝えると、登記の問題や測量、人が住んでいる場合は立ち退きの問題も発生しますなどと、丁寧に説明してくれました。
んでもって、これが効いた。

「こっちも商売ですから、無料で出来る範囲内で、近所にきいてみましょう!」

そう。商売をして欲しいんです。
商売せずに親切を押し売りされても困る。だって気持ち悪いじゃないですか。先の不動産屋や司法書士みたいに親切でやってあげてるんだ的に出られると、誰も頼んでねえよって言いたくなるでしょ?
でもこの人、はっきり言いましたもんね。商売だからって。
よし、任せた(笑)

ちなみに共有者に知らせても、恐らく事情は判らないだろうと言われました。
つまりこの不動産屋さんが仲介してくれる、という意味です(笑)
仲介料がもちろんかかります。それは私も承知の上で「そうですよねぇー」と同意。
これで、仲介料が掛かる契約の予定になりました。
でもいいんです。商売してください。商売人なんですから。
とれるところはとればいいんです。
ちゃんとしてくれるなら、一向に文句はありません。

「じゃあ、私は出来るところまで調べますから、明日また電話をください!」

元気よく言われ、即座に「はいお願いします」と返答しました。


この土地はね。
実は、当たればでかい場所なのです。
ただね、今建ってるアパートが邪魔なんです。
景観的にもまずい。そこだけがまるで江戸時代です。
だからこのアパートのせいで周囲の地価が下がっている可能性もある。
ここを取り壊せれば。


……不動産屋さんの努力に期待しつつ、私は親友に感謝しました。
やはり持つべきものは、ですね。本当に。